前節引き分けたことで6試合勝利のないV・ファーレン長崎は、ホームで愛媛FCと対戦する。
愛媛FCは直近5試合を1勝3分1敗でリーグ20位で最下位となっている。失点数は23点でリーグワースト3位であるが、長崎は失点数22でリーグワースト4位であるため失点数が多く守備に課題を持ったチーム同士の対戦ということになる。
攻守における愛媛FCの戦術的にみていき、守備においては少しデータも用いて分析してみたいと思う。
フォーメーション

長崎は4-2-3-1、愛媛FCは4-4-2のフォーメーション。
愛媛は前節4失点しており、最終ラインで前節から選手交代される可能性が高い。
愛媛の攻撃
- ビルドアップ
基本的にボールを保持して4バックのままビルドアップを行う。しかし、2VOが機転を利かしてCB間に入ったり、CBとSBの間に入ってパスを回しやすいようにする。
ただ、ビルドアップに拘るというわけではなく、ビルドアップを行うのが難しかったら前線にロングボールを蹴ることも迷わず行い、FWも裏抜けするように積極的にランニングを行う。
ボールを前進させたい際は、FWが前線から下がってボールを受けることやSHがハーフスペースに下がりながらボールを受けることで前進を図る。また、左SB黒石は足元の技術が高く積極的に前線に行き攻撃参加するため、左サイドからの攻撃が多い。 - フィニッシュ
総得点13点のうち最も得点が多いパターンとしては、セットプレー・クロスからの得点が今シーズンは多い(6点)。中央からパスを回してサイドへ送り、そこからクロスボールを入れて得点をするといった流れだ。
愛媛の守備
- プレス
プレス時も基本布陣である4-4-2にて行う。2トップのプレスを行う位置が高く、相手がPA付近でボールを持っているところから開始する。2トップが同時にプレスを行うわけではなく、相手のVOもしくはACへのパスコースを2トップの1人が消しながら、もう1人のFWがプレスを行う。 - ブロック
ブロック時も基本布陣である4-4-2のブロックにて守る。総失点数が23点に対してセットプレー・クロスからの失点が14点であるため、この2つが特に苦手な傾向がある。
まとめ・展望
愛媛は得点と失点ともに、セットプレー・クロスからスコアが動いているため、この試合での注目ポイントはセットプレー・クロスといえるだろう。
攻撃では、ヘディングで強く決定力の高いFWフアンマに注目をしたい。前節の2点目のような形で得点できることが理想であるため、精度の高いクロスを供給するために左SB高畑が先発するべきだと考える。
加えて、セットプレー・クロスだけでなく前節の1点目のような守備ブロックの崩し方もこの試合でみてみたいため個人的に注目したい。
守備では、長崎もセットプレー・クロスからの失点が多い。総失点数22点に対してセットプレー・クロスの失点数が13点である。ディフェンダーがボールと相手選手を同時視野に入れて守っているかや適切なマークを選定できているか、ボールウォッチャーとならずマークして対応しているかを個人的には注目したい。DFで先発するならば、こちらもヘディングに強いCB櫛引となるだろうか。
ホームで戦える試合であるため、この試合で待望の勝利を掴んで悪い流れを一度断ち切りたいところだ。問題は失点数が多いことであるため、苦手なセットプレー・クロスの守備をこの試合では特に注意して、できれば無失点に終わってほしいと思っている。
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